FXでは、円やドルのような低金利の通貨を売って、高金利の通貨を買うことで金利差(スワップ金利)を 稼ぐことができます。これをキャリートレードといって、ヘッジファンドなど大口の投資家がやる手です。
金融市場が動かないときに、資金を短期間寝かせておいて金利差を稼ぐのです。とにかく大口の投資家 は稼がなくてはなりません。取引量が大きいので、数日間ポジションを建てるだけで数億円程度稼げます。
これを一般の個人投資家がFXを取引する場合には、スワップポイントが金利差にあたります。
FXを実際に取引している投資家の方の中には、スワップポイントを中心に取引されている方が少なくありません。 しかし、サブプライムショック、リーマンショックと続いて、米国経済が大きく後退することとなり、FRBは あわてて金利水準を利下げしました。これにより、日米の金利差が逆転する非常事態となったのです。
ピーク時には5%あった金利が、限りなく0に近い水準にまで低下したため、米ドル以外の金利水準が高い 通貨に注目が集まりました。スワップ金利を狙って取引するためです。
豪ドルやニュージーランドドル以外にも、トルコリラや、南アフリカランドなどの新興国通貨も人気があります。ニュージーランドドルも米ドルに引っ張られる形で金利水準は一時より低迷しています。 しかし、日本円と比べれば十分過ぎる状態にあります。
こうした金利水準が高い通貨は確かに魅力的ではありますが、投機筋の餌食になりやすいので注意が必要です。
市場規模が小さいので、ある程度上がると大量の売りをぶつけられ、暴落させられます。上昇するのは 時間がかかりますが、下落するのは一瞬ですから、投機筋にすれば効率が良いわけです。 ですので、大きく暴落したら買い増しするくらいの余裕が欲しいところです。
幸いにして南アフリカランド の場合は、1万通貨レバレッジをかけずに取引したとしても、10万円程度の資金で取引できます。 年に一、二回ある大暴落時に余裕を持って買うことが出来る状態にあることが理想です。